ゴミ屋敷は大きなトラブルに?行政代執行により数十万円の請求がくることも!?
2019.10.06
はじめに
ゴミ捨てをせず気付いたらゴミであふれかえった部屋になってしまったという人や、その親族はその状況をどう解決したら良いのでしょうか。
今回は
- ゴミ屋敷によってどんなトラブルが起きるのか
- 家族間のトラブルとは一体どのようなものなのか
- 近隣住民とのトラブルになりやすい現状とは
- 行政機関とのトラブルについて
- ゴミ屋敷への行政代執行について
を順々に紹介していきます。
ゴミ屋敷はそのまま放置していると、行政機関とのトラブルになることもありますので注意してくださいね。
ゴミ屋敷によってどんなトラブルが起きる?
ゴミ屋敷になってしまうとどのようなトラブルが起きる可能性があるか考えてみてください。
ゴミを溜め込んでしまう当人にとってはそこまでの大事ではないことであっても、家族や近隣住民、または行政機関とのトラブルは多いと言われています。
そもそもゴミを溜め込んでしまう状況というのは、精神状態に何らかの問題が発生している可能性が高いこともあり、話し合いで解決することが簡単ではない場合も多いのです。
中にはゴミという認識を持たず、財産だと言い放つ人もいる為、一筋縄ではいきません。では、実際にどのようなトラブルが起きる可能性があるのでしょうか。ゴミ屋敷によって起きるトラブルについて下記で詳しく解説していきます。
ゴミ屋敷のトラブル1.家族間のトラブル
ゴミ屋敷に住んでいる当人とその家族によるトラブルも多いと言われています。
「片付けて」と声を掛けても一向に動くこともせず、強制的に処分しようとすると拒絶することもあるのです。
家族だからこそ、話し合いをすれば解決すると思っている人も多いと思いますが、家族だからこそうまく話し合うことができないケースも少なくありません。
家族にとってはゴミ屋敷となっていく状況に耐えられなくなり、どうにか片付けられないかと悩み続けることも多いのです。中には健康に害が出てしまうようなケースも多いと言われています。
ゴミ屋敷のトラブル2.近隣住民とのトラブル
ゴミ屋敷周辺に住んでいる近隣住民にとって一番の被害というのが、ニオイの問題と言われています。
悪臭が漂ってくる環境に住み続けるというのは精神的にも肉体的にも辛いものがあり、早急に解決してもらいたいと相談するも話し合いにならずに辛い思いをし続けていることが多いと言われているのです。
また、道路まではみ出てしまったゴミや高く積まれたゴミに関しては、いつ崩れてくるかも分からないという状況にあり、危険であることは間違いありません。
近隣住民は、ゴミ屋敷の住人に直接話を持ち掛けることもあれば、その家族にどうにか対処してもらいたいと訴えることがあるでしょう。
それでも環境が変わらない場合、苦しい思いをし続けるといった現状があるのです。
ゴミ屋敷のトラブル3.行政機関とのトラブル
公道にはみ出たゴミや通学路にあたる道沿いにゴミを高く積み上げられているなどの明らかな状態がある場合、行政機関が動き出します。
しかし、敷地内にあるゴミに関しては強制的な権利がない為、行政機関がゴミ屋敷の住人と交渉し、処分を検討するという状況になり、この話し合いが難航してしまうケースも少なくありません。
近隣住民からは早く解決するように言われる行政機関にとってはまず話し合うことが第一前提なのですが、それも財産であると言われてしまえば処分する方向への話し合いに進むことができないのです。
ゴミ屋敷に関わる行政代執行
ゴミ屋敷に対しての行政代執行とは、ゴミを処分しない住人に対して強制的に処分を促し、その費用を徴収する制度のことを言います。
話し合いなどが難航し、解決の糸口が見えない場合の最終判断というのがこの行政代執行なのです。
ゴミ屋敷住人に対して、ゴミの処分を強制的に行うだけではなく、経済的な支援が必要となればそれについてもしっかりサポートしてくれる制度です。
ゴミ屋敷に関わる行政代執行の流れ
ゴミ屋敷の行政代執行までの流れですが、すぐにこの行政代執行になるのではなく、まずは近隣住民や家族からの申し出を受け調査を行い、指導や勧告などをした後、最終的に命令という形で行政代執行へと移ります。
この際に発生した処分費用というものはゴミの容量やトラックの台数など様々な部分が考慮された費用となり、高額になりやすいと言われているのです。
ゴミ屋敷に対する条例
ゴミ屋敷に対する条例というのは地域によって異なるのですが、名古屋市の条例では
この条例は、市民が居住する建物等に物品等が堆積され、又は放置さ れることにより発生する不良な状態を解消するための支援及び措置に関し必 要な事項を定めることにより、市民の安全で快適な生活環境を確保することを目的とする。
出典:名古屋市HP
と第一条にかかれています。
ゴミ屋敷に対する条例の目的
これはゴミ屋敷の住人によってもたらされた悪臭や害虫など近隣住民が迷惑をかけられている状況にある場合には、行政が動きますという指針です。この条例があるからこそ、行政代執行へと移ることができる上に、ゴミ屋敷の住人に対して強く話し合いをすることができるというわけです。
ゴミ屋敷に対する条例の対象者
ゴミ屋敷に対しての条例を元に、どのような人がこの条例の対象者になるのでしょうか。対象者となる人は、住居や式内などに物品や堆積物を放置し、それにより問題が発生した場合に対象となるとされています。
例えば、ゴミを放置していることによりネズミや害虫が増えたり、悪臭が近隣住民を苦しめるレベルにまで発展している場合などは対象と言えます。また、ゴミの壁や敷地外にまでゴミがはみ出していることで通行障害が生じている場合も対象です。また、火災の恐れがある状況というのも危険であると判断されることから対象者に該当します。近隣住人が迷惑を被る現状があることや、危険性が高いと判断された場合に対象者になるということなのです。
ゴミ屋敷に関わる行政代執行によって大きな費用を請求されることも
ゴミ屋敷でのトラブル回避の為に、ゴミを処分するとなった場合、話し合いができ自力で処分できるレベルであれば問題ありませんが、すでに自力での処分が難しく行政を頼らざるを得ない状況になっている場合、行政代執行へと移るケースがあります。
この場合、ゴミの容量などでも異なるのですが、処分費用というものが請求されます。
この費用というのは思いの外高額になりやすく、経済的に余裕がない場合にはかなりの負担を強いられることもあるのです。ただし、行政代執行を行う際に経済的な状況などを加味し、相談に乗ってくれる自治体もあります。
ゴミ屋敷のトラブルを解決する4つの方法
ゴミ屋敷のトラブルを解決するには
- ・残す物と不用品を判断し、分けることが大切。
- ・布団の周りを掃除し、休める場所を確保する。
- ・大きな不用品は最初に処分することでスペースができる。
- ・一人ではどうにもならなくなったら、プロの業者に依頼する。
の4つがあります。
すでにゴミ屋敷になってしまっている場合には、この4つの方法を確認し最善の方法を見つけていきましょう。
ゴミ屋敷のトラブルを解決する方法1.残す物と不用品を分ける
ゴミ屋敷のトラブルを解決する為には、自分でできることから始めましょう。
まずは、自分にとってどれが必要なものなのかを選別します。不用品に関しては例え残しておきたいという気持ちが多少なりあったとしても思い切って処分することが大切です。
必要なものだけを残し、不必要なものは処分するというのがゴミ屋敷を脱する為の第一歩と言えるでしょう。
ゴミ屋敷のトラブルを解決する方法2.まずは布団の周りを掃除する
どこから片付ければいいのか分からないという人はまずは布団周りから掃除するようにしてください。
寝る場所が確保されることによって休むことが可能になりますし、よく寝ることによりまた新たに掃除をしようという英気を養うことができるのです。
寝具を清潔な状態に保つことは肉体的な部分だけではなく精神的な部分に対しても良い影響を与えてくれますので、まずは布団周辺から掃除を開始しましょう。
ゴミ屋敷のトラブルを解決する方法3.大きな不用品は処分する
大きな不用品の中には売ることができるものもあります。
必要ない食器棚や本棚など大きな不用品はリサイクルなどを活用するのも一つの方法です。
自分で判断することができないのであれば、業者に一度見てもらい回収してもらう方法もあるでしょう。大きな不用品を処分することができるだけで、部屋をスッキリさせる効果があります。
ゴミ屋敷のトラブルを解決する方法4.プロの業者に依頼する
自力で処分ができるのであればいいのですが、高齢者や女性などは一人で処分することが簡単ではありません。
そのような時はプロの業者に依頼するのも一つの方法です。他人に手伝ってもらうことに抵抗があるという人もいるかもしれませんが、プロに任せることで自分では処分しきれなかったものまでをしっかり処分することができるといったメリットもあるのです。
費用は掛かってしまいますが、一人で処分するよりもスピーディーに行うことができる上に、回収までしっかりしてくれますので一度相談してみましょう。
ゴミ屋敷トラブルを予防する5つの方法
ゴミ屋敷になってからどうにかするのではなく、ならないように予防することが大切です。
今回は5つの予防方法をご紹介します。
まず、1つ目はゴミを溜め込まないようにすることです。
これは基本的な話なのですが、その時出たゴミはしっかり処分しましょう。
2つ目に家族や知人、近隣住民に相談することも大切です。自分一人ではどうにもならなくなった時に助けてもらえるよう相談しておくことを忘れないようにしてください。
3つ目は行政に頼ることです。ゴミ屋敷を放っておくことは後々近隣住民に迷惑をかけトラブルに発展してしまいかねませんので、家族が事前に相談し解決できるように動いておくということが大切です。
4つ目は、家族が気に掛けてあげてください。高齢者の家族が一人暮らしをしているケースがゴミ屋敷住人には多く、孤独感が原因となりゴミや物で心の孤独感を埋めようとしてしまうことがあります。
そのようなケースを無くす為にも、家族が気に掛けてあげることが大切です。
そして最後に5つ目ですが、早い段階で解決することです。被害が大きくなる前に対処することでトラブルを回避することが可能です。
ゴミ屋敷トラブルをよくある質問
Q.ゴミ屋敷を自力で片付けるのは難しいのでしょうか?
A.可能ですが、一人で片付けるレベルの容量かにより異なります。
一人でも時間を掛ければ可能なケースと、誰かの手を借りなければならない状況もありますので、自分で判断できない場合は一度行政もしくは業者に相談してみることをおすすめします。
自力で片付ける際にトラブルに巻き込まれてしまう可能性もありますので、無理しないようにしましょう。
Q.ゴミ屋敷を放置している場合、自治体が動いてくれるのでしょうか?
A.行政代執行によってゴミを処分することはありますが、無償ではなく、費用はゴミ屋敷の住人になります。
その負担額が高額になる傾向です。ゴミの容量やトラックの台数、人手がいくら必要かにより費用は上下しますが、安いものではないことは確かですのでゴミ屋敷を放置することなく対処しておくことが大切です。
Q.ゴミ屋敷の片づけを業者に依頼した場合、どれぐらいの日数が掛かるのか?
A.ゴミの容量などにより異なりますが、1日で片付けられるケースは少ないと言われています。
2DKレベルの部屋であれば1日で片付けられる可能性はありますが、3LDK以上の広さがあり、尚且つ全ての部屋がゴミで埋まっている場合は最低でも3日以上の期間が掛かるでしょう。
業者によって必要日数というのは異なりますので、まずは相談してみましょう。
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