【エンバーマー】給料は月30万円+α。その資格のとり方や仕事内容について説明!
2020.03.18
はじめに
エンバーマーという仕事があります。
日本語で言えば遺体衛生保全士といわれるものですが、まだあまり知られていない職業です。
今回この記事ではエンバーマという仕事について、またどうすればエンバーマになれるのかについて紹介していきます。
エンバーミングとは
エンバーマーはエンバーミングという言葉からきています。
そもそもエンバーミングとは薬品などを使って遺体を消毒したり腐らないようにしたり、修復が必要な場合は修復を施したり、遺体をきれいなまま長期的に保存することができる技術のことをいいます。
遺体は亡くなった場所で、葬儀を行って土葬されたりするとは限りません。
遠い土地で亡くなって、家族と対面するために長い距離を移動することもあります。
かつてアメリカで南北戦争が起こり、兵士が亡くなった時に故郷に連れて帰るために発達した技術だといわれています。
日本では火葬をすることがほとんどであまり遺体を長期間保存するという必要がないので、エンバーミングという言葉も仕事もあまり知られてきませんでしたが、
最近日本でもエンバーミングの仕事が知られつつあります。
エンバーマーの年収(給料)は月30万円ほど
エンバーマの勤務時間は9時から18時くらいで、給料は月に30万円とエンバーミングの報奨金です。
休日も月に8日から9日ありますが、求人としてはまだなかなか目にしない職業です。
高卒以上で自動車の運転免許を有し、協会認定の資格のある人が応募資格を持ちます。
ではそんなエンバマーにどうすればなれるのかについて紹介していきます。
エンバマーの資格はどう取得するのか?
エンバーミングの技術を持って仕事をする人のことエンバーマというのですが、2019年時点ではエンバーマになるための国家資格はありません。
日本なら日本遺体衛生保全協会(IFSA)という協会が設けている資格を取得することで、仕事につける場合がほとんどです。
とはいえ協会が運営する専門学校のようなところがあるわけではなく、協会が指定するエンバーマの養成校で講座を受けることで資格が取得できます。
また、アメリカなどの海外で資格を取得するという方法もあります。
サイトはコチラ➡一般社団法人 日本遺体衛生保全協会(IFSA)
エンバーマになるための養成校
その指定校は、日本ヒューマンセレモニー専門学校というところのエンバーマコースです。
神奈川県平塚市にあり、コミュニケーションや英会話、マナーなどの一般教養をはじめ、
葬祭学や遺体衛生保全を学び実習もあり、高卒以上なら誰でも受験が可能です。
国内でトップクラスの設備環境のもとで学ぶことができます。
受講期間は2年間の通学のみので、募集人員は男女20名です。
募集要項はコチラ➡日本ヒューマンセレモニー専門学校
エンバーマの学費や入学方法
エンバーマコースの学費は、入学時に入学金150,000円を含む985,000円と2年次に835,000円。
そのほかに1年次に515,872円、2年次に100,000円必要でその中には教科書代や制服代も含まれています。
日本学戦支援機構や国民生活金融公庫などから奨学金を借り入れることもできます。
目的が明確にあり優れた学生は特待生として入学金を免除する制度があるので、特待生入試を希望する場合は事務所に問い合わせてみると良いでしょう。
エンバーマコースの出願方法は一般入試なら入学願書と、高校生は調査書、高校をすでに卒業した人は卒業証明書、
指定の身上書と写真に20,000円の検定料と合否の通知を送付するための封筒を添えて、直接学校に持っていくか郵送で送ります。
出願の期間については、ホームページでの確認が必要です。
試験の日時は出願後通知があり、試験の科目については
- 一般常識
- 作文
- 面接
合格すれば試験の10日以内に入学手続きの書類が届くので、その後10日以内に手続きを済ませます。
出典:日本政策金融公庫
エンバーマの仕事内容
養成学校を卒業し、エンバーマの資格を取得したあと、いったいどのような仕事をするのでしょうか?
次に、エンバーマの仕事について詳しく説明します。
エンバーマーは葬儀社から依頼が来る
エンバーマーの仕事で、一番主なことはエンバーミングです。
エンバーマーはエンバーミングセンターという専用施設で勤務し、葬儀社からエンバーミングの予約が入るとそこで処置を行います。
処置とは、遺体を消毒液で綺麗に拭き、皮膚を切開して防腐剤を入れます。
次に静脈から血液を抜き出し、必要に応じて顔や体の復元を行った後、着替えや化粧を施すというものです。
エンバーマは葬儀社と、遺族の要望や故人のお体のことを共有しあって、葬儀までの時間を最良の状況で過ごすことができるように最善を尽くします。
アフターケア
センターでのエンバーミングの後葬儀まで日にちがある時など、ご要望によってエンバーマーがご遺体のところに出向く場合もあります。
その場合はご遺族とも話をしながら化粧直しなどの施術ができるので、
遺族も安心して依頼をすることができると遺族にも喜ばれることが多いです。
このようなことからエンバーマは、ただご遺体を美しい姿のまま保存をするための技術を持つだけでなく、ご遺族に寄り添う気持ちを持つことも大切なのです。
エンバーマーの需要は右肩上がり
日本では亡くなってから24時間以上たつと火葬ができるので、保冷設備のある部屋に安置したりドライアイスでご遺体を冷やすくらいで十分なため、あまりエンバーミングの需要はありませんでした。
しかしエンバーミングはご遺体を長期保存させるだけでなく、元の顔や体に修復するという意味もあるので、事故で顔がぐちゃぐちゃになってしまったり、
長い闘病生活でげっそりとやつれたり強い痛みのためにいゆがんだ表情で亡くなった場合などは、元の顔や体に戻って最後のお別れをしたいというのが遺族の気持ちです。
そのため、エンバーミングで遺体を復元できるということが知られていけば、今後需要は右肩上がりになるでしょう。
エンバーマーの歴史は1974年から始まる
アメリカやカナダではほとんどのご遺体にエンバーミングが施されていましたが、日本では1974年に川崎医科大学が始めたのが最初です。
その後1988年にエンバーミングセンターが設立、1993年に自主基準研究会が発足してエンバーミングの自主基準を制定し、
2009年以降は日本衛星遺体保存協会が技術の向上やエンバーミングの普及、
資格取得のための養成機関の認定などを行っています。
そして日本でエンバーミングが注目されるようになったのは、1995年の阪神大震災の時からです。
現在では年間約4万人のご遺体にエンバーミングが施されています。
サイトはコチラ➡川崎医科大学
エンバーマは日本に160人ほど
日本でエンバーミングがはじまったころは日本に技術を持った資格者がいなかったので、
海外のエンバーマが来日して施術をしていました。
しかし、言葉が通じず意思の疎通がうまくいかなかったため、日本にもエンバーマの養成学校が設けられました。
そこで、約160名のエンバーマが生まれ活躍をしています。
エンバーマの求人を探されている場合は
現在は年間4万件のエンバーミングがあるとはいえ、まだまだ認知度が低い職業ですが、ご遺体やご遺族と向き合って最良のお別れができるような技術と気持ちを持った素晴らしいお仕事で、今後ますます需要があるでしょう。
給料も一般の企業よりは多めで、やりがいがある仕事です。
もしエンバーマの求人をお探しの場合は、ぜひ弊社にお電話ください。
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