【徹底解説】死後硬直は時間ごとにどう変化する?5つの時系列で説明!
2020.04.01
死後硬直とは
人が亡くなった場合は、遺体にほぼ必ず死後硬直という現象が起こります。
特に見送る側にとっては避けて通ることはできません。
人によっては葬儀が終わるまでの間に完全に解けないこともあるため、直後から姿勢などを考えなければならないからです。
基本的に数時間で身体が固まり始めるので、亡くなってから必要な情報を調べ始めるのでは、間に合わない可能性が非常に高いです。
そのためあらかじめ詳しく知っておきましょう。
では死後硬直が起こるメカニズムや、どれくらいの時間をかけて進むのかを確認していきましょう。
死後硬直の時間ごとの変化を5つの時系列で説明!
死後硬直は始まってからすぐに完了するのではなく、丸1日以上を費やして進んでいきます。
その流れは大体5つの段階に分かれていて、まず4時間以内にあごや内蔵の硬直が始まります。
そしてそこから3・4時間程度で、末端の四肢が硬直していきます。
それが指にまで広がるまでにはしばらくかかり、亡くなった後の10時間から15時間ほどが目安です。
そして20時間以上が経過すると死後硬直がピークを迎え、全身が固くて動かせない状態になります。
それは30時間ほど続いた後で、ゆっくりと硬直が解け始めます。
※これはあくまでも目安であり、個人差があります。
特に身体が小さい子どもやお年寄りの場合は、ピークがもっと早い10から12時間で訪れることが多いです。
死後硬直の次に緩解(かんかい)が始まる
死後硬直が始まったらその先ずっと固まった状態が続くのではなく、しばらくすると緩解という現象が起こり、少しずつ硬直が解けていきます。
大体亡くなってから70から90時間で緩解し始めるので、大体3・4日を目安にすると良いでしょう。
あくまでも死後硬直の流れの一部なので、ピークまでが短ければ早くやってきます。
もし埋葬までにそれ以上の時間がかかる場合は、遺体の口が開いてしまうなどの状態変化が起こることもあるので、固定する必要性が出てきます。
死後硬直のメカニズム
亡くなった時にはもちろん呼吸が止まるので、身体に酸素が供給されなくなります。
しかし身体の中で酸素を必要としない代謝は行なわれて、エネルギーが消費されていきます。
そして筋肉ではアデノシン三リン酸という物質が減少しますが、これは生きている間に筋肉の収縮を和らげる働きがあります。
それが新しく作られず供給されないため、筋肉を構成するたんぱく質の硬直していきます。
これが死後硬直のメカニズムで、筋肉がある全身で起こります。
また緩解のメカニズムははっきりとは解明されておらず、筋肉組織そのものが破壊されたり、たんぱく質の結合が緩むからだと考えられています。
死後硬直は筋肉量や温度によって変化します
死後硬直は遺体の筋肉内で発生する現象なので、筋肉の量が多ければ多いほど強くなる傾向があります。
ただその全てが硬直し終わるまでには時間がかかります。
子どもやお年寄りだとピークが早くやってくるのは、筋肉量が少ないからです。
また気温が高いと、死後硬直が完了するまでの時間が短くなりがちです。
そのため夏場など暖かい季節は特に注意が必要です。
死後硬直 【犬の場合】
犬でも筋肉があるため、死後硬直は起こります。
始まる時間は個体差がありますが、大体が亡くなってからおよそ2から3時間程度と、人とあまり変わりません。
ただ緩解するのは12時間から18時間と早めで、亡くなった直後から24時間以上が経過すると身体は動かせると考えて問題ありません。
逆にそれ以内であればまだ硬直が解けていない可能性が高いため、どの部分であっても力を加えるのは止めた方が良いです。
硬直中に無理矢理動かしてしまうと、遺体を傷つける怖れがあります。
綺麗な状態でスムーズに埋葬できるように、準備を整えておきましょう。
腐敗の進行を遅らせるためにドライアイスを使う
また死後硬直とは別に、身体は微生物による腐敗が進んでいきます。
特に夏場など暖かい環境では腐敗が進行しやすいです。
場合によっては緩解を待っている間に大幅に進んでしまうかもしれません。
そんな時は腐敗が進行しないように、ドライアイスを使用します。
人体の腐敗は5℃以下にすると非常に遅くなります。しかし、胃腸などの消化酵素を持つ臓器は自家融解を起こします。食物を消化する為の酵素が胃腸自体を融解してしまうのです。この自家融解を抑えるには0℃以下の低温、又は酵素の活性が失われるほどの高温にすることでほとんど進行しません。しかし、後者は腐敗の抑制と相反することになります。
出典:鈴木葬儀社
特に水分が多い場所が腐敗しやすいので、お腹などに集中させて設置しましょう。
そして遺体は体温を発しないので、布団などを被せるとなるべく冷気を留めておけます。
ただドライアイスは家庭にはまず置いてなく、入手できないことも多いです。
そういった場合には、保冷剤で代用するという方法もあります。
ドライアイスと違って保冷剤は表面に水滴が付きやすいので、遺体に触れないように注意しましょう。
死後硬直 まとめ
人や犬が亡くなった際には、腐敗が進行してしまう前に速やかに埋葬に移る必要があります。
そのため数十時間かかる死後硬直と重なるため、必ず意識しなければなりません。
通常は身体の前で指を組み合わせる形にしますが、作業が疎かになって時間が経過すると、硬直によって不可能になってしまいます。
そしてその作業は自分たちで行なうのではなく、専門家に依頼するはずです。
なのでもし悪質なところに任せてしまった場合は、様々なトラブルに発展する怖れがあります。
したがって正しく対応してくれるところを選ばなければなりません。
いざという時に困らずに済むように、優良な葬儀会社や遺品整理業者の選び方をまとめて学んでおいた方が良いでしょう。
オススメの業者を知りたい場合は弊社にご連絡ください。
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