【納骨】費用は10万円ほど|お布施の相場は2万~5万円程度、香篆は1万円。
2019.11.10
納骨とは
骨壺に収められたお骨をお墓に納めて供養することを納骨と言います。
今までは各家の先祖から続いているお墓へ納骨していましたが、最近では子供や孫に墓の管理負担を背負わせないようにという考えが出てきているため、納骨堂や永代供養などの施設に管理を任せるという方法も選択に入ってきています。
管理を納骨堂や永代供養などの施設に一任させても墓参りが可能で、そこにいけばいつでも墓参りが出来ます。
他にも海や山に散骨をしたり、側に置いて個人を偲びながら祈りを捧げる手元供養を行ったりするなど、色々な方法が増えてきています。
納骨の時期について
遺骨の埋蔵をする場所はお墓と定められていますが、納骨をいつまでにするかという期日についての規定はなく、いつ行っても問題はありません。
基本的に四十九日法要や一周忌と同じ時期に納骨式も行いますが、宗派や宗教によって時期が違うようです。
また、お墓の準備期間や参列を考えている親族のスケジュールなども関わってくるため、火葬直後に行う場合もあれば一周忌法要のタイミングで行う場合もあります。
このように納骨をするタイミングは様々で、宗派のこともあれば、遺族や親族の事情などによって納骨の時期が変わることもあります。
納骨式の費用相場
納骨式には何かと彫刻料や卒塔婆、お墓の建立費用などの費用が掛かります。
納骨前に戒名や名前などの彫刻を依頼した時は3万円から8万円くらいが目安で、卒塔婆の用意は1枚につき2千円から1万円が相場となっています。
お墓の建立の場合だと平均価格で東日本は180万円前後、西日本では190万円前後となっていますが、土地代や石材によって費用が変動していきます。
100万円と安めにお墓を建てられるケースもあれば、1000万円以上と高額になることもあるそうです。
行う工程の有無でも費用相場に違いが出てきます。
また、会場で会食をする時の食事代は参加者1人あたり3千円から1万円くらいの費用が掛かります。
引き出物も用意する時は2千円から5千円くらいが相場と言われています。
納骨のみであればこれらの費用はあまり掛かりません。
納骨堂の費用相場は全国で差があります
納骨堂の費用は地方と都心部で大差が出るだけでなく、お堂の規模や立地条件、永代供養では個人墓か家族墓どうかでも価格が変動してきます。
日本全国の地域で一番大差があった所は関西地方で、5万円から150万円にまで差が大きくなっています。
次に大きかったのは関東地方で、10万円から100万円くらいです。
逆に費用相場の差が一番小さかったのは北海道で、20万円から50万円程度と30万円くらいの差しかありません。
次に差が小さかった中国・四国では15万円から50万円程度で差は35万円程度です。
差が大きいとはいえ、どの地方でも必ず費用が掛かり、万単位から下に下がることはありません。
また、個人墓では約50万円で、家族墓では100万円くらいの費用が相場となっています。
納骨式のお布施の費用相場
お坊さんに納骨法要をしてもらった後にお布施を渡すことになります。
お布施の費用は「お気持ちで」と言われる時もあれば、宗派や地域などによって変動することもあります。
「2万円から5万円」が相場となっており3万円支払うが施主が多いです。
お布施の金額で悩んでいるなら、それを目安にしておけば間違いないでしょう。お寺によって格式の関係で高い場合もあるので事前に調べておきましょう。
また、お布施の他にお車代を用意する必要があります。
「5千円から1万円」くらいが相場で、お車代としてお坊さんに渡すのがマナーとなっているようです。
渡す時はお布施と別の封筒に入れておくようにします。自家用車などを自分で運転しているお坊さんにも渡しておきましょう。
納骨式の香典の相場
施主に招待されて参加する事になった時に香典をしなければなりません。香典は現金を不祝儀袋に収め、御霊前へとお供えするものです。お供えされた香典は遺族が葬儀や法要などで供養するために使用されるそうです。
お通夜や個別式では必ず持参しないといけないものですが、納骨式の場合は時期によって額が違ってきます。
法要と一緒の場合は「1万円から5万円」が相場となり、納骨式のみでは「5千円から1万円」くらいの金額になります。
会食がある場合は「1万円から2万円」と納骨式よりも少し多めに包んでおきましょう。
香典の内袋の裏に金額を記載しておくと、施主が集計作業をする時の手間が省けるので配慮として記載しておいた方がいいでしょう。
また、香典袋を包む袱紗は紫がおすすめです。紫色は慶事と弔事の両方で使える色であるため、非常に使い勝手が良いです。
納骨の費用を下げる2つの方法
その2つとは
- 遺骨を出して一つの墓碑の下に埋葬する永代供養を選ぶという方法
- 遺骨を粉状にして海で撒く海洋散骨をする方法
です。
お墓を建てずに永代供養を選ぶ
永代供養は家族の代わりに寺院や霊園が管理をする供養方法のことです。
宗派や宗旨問わず誰でも利用でき、新しくお墓を建てないため費用を抑えられます。
お骨を個別に供養する「分骨型」と他の方とともに埋葬して土に還す「合祀」の2種類があります。
合祀の方が費用負担が少ないですが、誰が埋められているかを分かるようにするために墓碑などに戒名を彫刻すれば誰が埋葬されているか分かります。
1人あたり10万円からが目安となっており、彫刻料が加わると1万円から3万円くらい多くなりますが、お墓を建てるよりもかなりの費用を下げられます。
散骨で納骨の費用を抑える
遺骨を粉骨して粉状になった骨を、故人にとって海などの思い入れのある場所に撒いて埋葬する方法です。
永代供養と同じくお墓を建てないことで費用を抑える事が出来ます。
昔は一部だけを思い出の場所に撒き、あと残り全てお墓へ納めましたが、今では遺骨全てを海に撒いて海洋散骨することができるため、これによりお墓を建てる必要もありません。
自治体によってルールが定められていたり、どこにでも撒けるわけではありませんが、専門業者に依頼しておけば遺骨の加工から散骨まで全て行ってくれます。
散骨時のセレモニーも出来るそうです。費用は約5万円から30万円くらいです。
納骨式当日の流れ
まずは、喪主と施主の挨拶から始まります。喪主が遺族の代表として葬儀や法要の指揮を執り、施主はお布施を行う主を務めます。
この二人が参列者への感謝の言葉や遺族の近況、式後の会食の有無などのアナウンスを伝えます。
施主の挨拶が終わった後に僧侶の読経が始まります。
僧侶と共に読経を上げ故人に祈りを捧げたら、墓石のカロートを開けてそこに遺骨を納骨します。
この後再び僧侶が読経を上げ、手や視線などで焼香の合図を待ち、故人に近しい親族から順番に焼香を行い、一巡して僧侶が読経を上げ終えたところで納骨式は終了となります。
納骨後には会食が行われる
この後は一般的に会食が行われますが、施主の判断によるもので必ず行われるわけではありません。
昼食や夕食になる場合が多いようです。会食の会場の場所は自由に選べますが、自宅や料亭などでよく行われます。
大きな霊園だとその近くの場所で会食できる場合があり、その場合であれば参加者の移動時間を短縮できます。
また、移動の時間短縮を考慮して寺院や霊園の施設を利用するのであれば、ケータリングや仕出し弁当などを用意しておきましょう。
僧侶も招いて行いますが、多忙などの理由で辞退する場合もあるので、お車代と共に御膳代を渡すと良いでしょう。
納骨式の服装について
親族側の服装は四十九日法要も同時に行う場合は法要時と同じで、喪服が基本となります。
地域によって火葬後に行う時でも四十九日でもお通夜や葬式と同じ喪服を着用するのがマナーとなっています。
葬儀で着用した喪服は納骨式前に注意深くチェックし、汚れが付いていたらクリーニングで綺麗にしておきましょう。喪服の場合は時間がかかるため前もって整理しましょう。
四十九日までは喪服で行いますが、四十九日以後の場合は平服でも構わないようです。
子供の場合は学校の制服が喪服代わりとなります。制服が無い小さな子供は黒に近い無地の服を着用する事になります。
参列者の服装は?
親族と同じく喪服です。
火葬後にそのまま納骨式を行う場合は黒など落ち着いた色合いの平服でも構わないようです。
男性ならブラックスーツに黒のネクタイ、靴下と革靴で全て黒一色にします。
女性は黒のワンピースかスーツにし、ストッキングやパンプスも黒一色にします。
四十九日以後であれば親族と同世に平服でも大丈夫ですが、派手な色柄物や華美な装飾品を避けるようにしましょう。また、宗派によっては服装の指定をしてくる場合があります。
納骨には費用がかかります
お墓やお布施の費用、納骨式の諸経費などにお金が掛かります。
墓石の形式や納骨式の内容をどのようなものにするかなどで、金額が変わってきます。
葬儀費用や遺産のことで家族と相談したり、エンディングノートを用意するなど生前から葬式の準備をしたりしますが、納骨も同じく式の内容と費用のことで家族と日頃から話し合いをした方が良いでしょう。
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