セルフネグレクトの原因はコレ!30代(若者)の間でも急増する病の正しい治し方とは?
2019.10.22
はじめに
誰の援助も受けようとせずに孤立死をしてしまったり、それまでは極々普通に生活をしていた人の家がゴミ屋敷になってしまったりなどが社会問題になっています。
それはセルフネグレクト(自分自身の生活の放棄)が多くの原因としてあげられると考えられます。
そのような状態に陥らないようにする対策について今回はお伝えします。
セルフネグレクトとは
セルフネグレクトとは生活環境(散らかっていたり、ゴミ捨てができずに家の中に溜まっている等)や栄養状態が悪化している、治療が必要な病気や怪我をしているのにも関わらず医療機関に掛からず、また周りに助けを求めようともしない状況を差します。
高齢により心身が衰えてしまったり、また高齢者に限らず若い人でも精神的に非常にショックな出来事があった等が理由としてセルフネグレクトに陥いると考えられます。
中でも家族の死は人間が受けるストレスの中でも最大で、セルフネグレクトの原因として上げられると言われています。
セルフネグレクトは生活を維持する意欲をなくしている状態
セルフネグレクトは必要な栄養をとらなかったり、ゴミが捨てられずに虫が涌いてしまったり、危険なもの(刃物等)をしまわなかったりする状態のことを指します。
使うところに必要な物がなくても、「じゃあいいや」とそのままにしてしまったりと、生きていく上での安全や快適さを放棄して、ただ生きているだけが精一杯の状態です。
ゴミ屋敷になる人もセルフネグレクトが原因
ただ生きているだけで精一杯のセルフネグレクトは、ゴミ捨てもできず生活に快適さも求めないので、あるべきところに必要な物を整理整頓するという行為が非常に難しい状態になっています。
虫が涌いたゴミ袋や飲みかけのペットボトル、カップ麺の容器などが部屋に散乱していてもどうすることもできなくなっており、整理整頓も不可能な状態に陥っています。
有るものすら発見てきずにまた買い物に行かなくてはならなくなり、そしてその買って来たものもまた家の中で見失い、
また購入するという行為を繰り返して、ゴミと必要な物とが家の中に溢れかえってゴミ屋敷になってしまうのです。
セルフネグレクトが起こる理由とは?
セルフネグレクトが起こる理由として
- 身体的機能の低下
- 社会的孤立
- 経済的困窮
が挙げられます。今回はこの3つについて一つずつ説明していきます。
セルフネグレクトの理由1.身体的機能の低下
セルフネグレクトに高齢者が多い理由として上げられるのは、身体機能の低下が一番の原因だからです。
簡単に言うと「片付けたくても、体がついていかない」ということです。
視力が低下しよく見えなかったり、背中が曲がってしまったり体が自由に動かなくなったり、筋肉が落ちて重い物を運ぶのが困難になってしまったり、体力も落ちてすぐに疲れてしまったりと言うことは誰でも容易に想像できるでしょう。
若者でも仕事での疲れやストレスで高齢者と同じ症状になる可能性はあるのです。
高齢者や若者と区別することなく、自身のセルフネグレクトの状態にも気付いてなくて何の対策も取れない人が多いのです。
セルフネグレクトの理由2.社会的孤立
若い人ほど身なりを整えることができなくなったり、ゴミ屋敷になっていたりすると、他人に会うことが苦痛になったりします。
そもそもセルフネグレクトに陥っていると、他人と会って会話すること自体が苦痛に感じる人も実際にいます。
そのような理由が誰とも関わりを持たない社会的孤立を招く結果に繋がります。
セルフネグレクトの理由3.経済的困窮
セルフネグレクトのひとつに、必要な治療を受けない(医療機関に掛からない)と言うものがあります。
自己負担金すら用意できないという金銭的な問題が原因で医療機関に掛かれず、虫歯から重大な病気までも人に相談することなどせずに放置してしまうのです。
セルフネグレクトになる若者(30代)が増加
セルフネグレクトは高齢者に限った状況(精神的・心理的状態)ではありません。
仕事での疲労やストレスによる気分の落ち込みなどで、若者もセルフネグレクトに陥る可能性は充分にありえるのです。
特に30代はある程度の地位につき仕事の責任が増したり、上司と部下の間に挟まれて一番ストレスを感じる年代とも言えるでしょう。
仕事で手一杯で自分の事にまで手が回らないというのはよく聞く話です。
誰もが食事や入浴、歯磨きなどの日常生活を面倒に感じたことが一度はあるでしょう。それはセルフネグレクトの始まりとも言えるので、対策を考えることが大切です。
今回は若者がセルフネグレクトになってしまう理由についてもお伝えします。
若者がセルフネグレクトになる理由1.無価値感を感じる
セルフネグレクトに陥ると、身だしなみを整えることや部屋の家の中の整理整頓などを必要のない価値のないものとの考えるようになります。
最初は面倒くさいなぁ程度の気持ちがどんどん酷くなり、普通の生活が出来なくなっていきます。
若者がセルフネグレクトになる理由2.低所得で貧困
働いていても収入が低く、食費や医療費が捻出出来ない事が原因の若者もいます。
若くても安いからとカップ麺ばかり食べていたり、肉や炭水化物ばかりを摂取していると栄養が偏り肥満や成人病に繋がったり体を壊してします。
身体だけでなく精神にも悪影響が出てしまうかもしれません。
体調が悪くても医療費が出せないために医療機関には掛かれず、それが原因で悪化の一途を辿る事になります。
若者がセルフネグレクトになる理由3.行政の対応外である
高齢者であれば、社会との繋がりとして地域の民生員の方が回ることがありますが、若者だとチェックから漏れてしまいます。
高齢者や出産後間もない女性や障害がある方以外は、若いイコール健康で問題がないと思われがちでした。
ですが最近は引きこもりなどの社会問題が問題になっているので、相談に行けばすぐに話を聞いて貰えると予想できます。
次にセルフネグレクトを防ぐ3つの対策についてお伝えしていきます。
セフルネグレクトを防ぐ3つの対策
セルフネグレクトを防ぐのに有効な対策を3つお伝えします。
まず1つ目は、生活のリズムを整えることです。
人によって必要な睡眠時間や活動的になる時間帯は違いますが、毎日バラバラの時間に眠るよりもある程度決まった時間に眠る事が、生活リズムを作る上で一番重要なことです。
生活リズムの乱れは、自分の心身共に悪影響しか与えません。
2つ目は嫌な出来事や愚痴を吐き出してストレスを解消することです。
これは人に向かって話さなくとも、ネットで愚痴るまたはノートに書きだすだけでも気持ちを整理することができて、スッキリできるでしょう。
ネット上に書き込んで人に見られるのが嫌ならば、ブログやSNSに鍵を付けて吐き出しても良いです。
3つ目は、他人に直接相談することです。
勤め先にカウンセラーがいなかったり、そもそも働いていなければ、専門機関に相談することが解決の一番の早道です。
金銭的な不安があれば、まずは区役所などの行政に相談することをおすすめします。
セルフネグレクトを防ぐ対策1.現在の状態を把握する
確かに日常生活は面倒くさいけれど、「自分はセルフネグレクトってほどではなないだろう…」と思う方も多いでしょう。
エスカレートしてしまう前に、現在の状態を把握することが大切です。
以下の項目をしっかりと出来ているのか確認してみてください。
- 1.入浴や歯磨きなどか出来ているか?
- 2.部屋の掃除やゴミ捨て、整理整頓などの衛生面での対策はできているだろうか?
- 3.栄養を考えた食事が出来ている?
- 4.家族や信頼できる人間が近くにいて、困った時に相談できる環境でしょうか?
いかがでしたか?あてはまるものはありませんでしたか?
セルフネグレクトを防ぐ対策2.社会や人と関わる環境をつくる
仕事等で外に出ることがなく家に籠っていると、生活リズムは乱れがちになります。
人と関わらずにいると更に自分に手をかけず、どうせ誰にも会わないからと入浴も歯磨きもしなくなり、セルフネグレクトが悪化していくことが予想されます。
面倒でも何とか外に出る、相談できるうちは人に話す。行動する事が大切な対策になります。
セルフネグレクトを防ぐ対策3.助けを求めることができる環境をつくる
家族や親しい人が身近にいなければ、区役所等の行政に相談をすることもできます。
どこの窓口に行けばわからない場合は、総合受付で尋ねてみましょう。
取り合えずとそぐわない窓口を案内されても、そこで原因を聞いて貰えて、対策を一緒に考えて貰える窓口に回して貰えるでしょう。
セルフネグレクトは重症化する前に対策することが大切
行政に必ずしも専門家がいるとは限らず、上手く説明出来ない等が原因で、行政側に足が遠のく事も可能性としてはあるでしょう。
セルフネグレクトを一人で解決しようとするのは非常に困難です。
自分で何とかしようとは考えずに、メンタルクリニック(精神科・心療内科)を受診しましょう。
医師だけでなく、経験に長けたカウンセラーからのアドバイスなどで生活の改善が期待できます。
また、原因が精神疾患にあるとすれば病気の治療によってセルフネグレクトの解消が軽減が可能かもと期待できます。
特に若者の場合のセルフネグレクトは、発達害(ADHD等)や統合失調症、強迫性障害等が隠れているのかもしれません。完治はできなくとも、投薬治療やカウンセリングで生活の質を改善することは可能です。
費用が捻出できないのなら、まずは区役所(行政)に相談しましょう。地域によって違いますが、月に一度など、定期的に現役の精神科医に相談できる機会があるはずです。
どうせ自分の生活なんて人生なんてこの程度のものだとは考えずに、原因を見極め取れる対策は何かあるはずと諦めないことが大切です。
助けを求めれば、助けてくれる人は必ずいます。
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