遺品整理お役立ちコラム

形見分けでトラブルを起こさないために必要な3つのポイント。知らなきゃ損ですよ!

形見分けでトラブルを起こさないために必要な3つのポイント。知らなきゃ損ですよ!

形見分けの意味とは

形見分けとは伝統的な風習の一つで、遺産分けをした後に故人が生前、使っていた愛用の品々を親しい間柄の人、友人・知人に配っていくことを意味します。

血縁関係にある方が亡くなった場合には、形見分けに参加することがあります。

ある程度は自由に行える部分もあるのですが、トラブルを防ぐために法律でルールが決まっている面もあり、これを無視すると後から困ったことになりかねません。

相続税や贈与税の申請にも関わってきますし、不動産の所有権なども左右されることになるので、この機会にしっかりと注意点をチェックしておきましょう。

今回の記事では

  • 形見分けでどんなトラブルが起きるのか
  • 品物ごとの形見分けの適切な方法
  • 形見分けを行う際のマナー

について紹介していきます。

形見分けでどんなトラブルが起こる?

形見分け 相続

家族の他に親戚や知人も参加することがある形見分けではトラブルに発展することがあります。

お金が絡んでくる話なのでこの形見分けが原因となって遺族間で対立が生じたりもするのです。

主なトラブルの原因は

  • 相続に関するもの
  • 親戚・知人間のもの
  • 高価な遺産がある場合

などが代表的です。

形見分けの相続に関するトラブル

形見分けの際には遺品を分配していきますが、中には思いがけず高価なものが含まれており、トラブルになるケースがあります。

不動産であったり金融資産である場合には金額がわかりやすいのですが、例えばアクセサリーは価値がわかりにくく、もらったは良いものの考えていたよりも高価な代物だったと言うケースがしばしばあるのです。

この場合はアクセサリーの価値のために相続税の対象になってしまうことがあり、こうなると他の人に比べて不利となります。

また相続ではなく贈与扱いで貰った場合には、更に税金がかかりやすいのが特徴。後から不公平だと揉めることがないように、予め価値や税金対策のことを考えておくことが大切です。

親戚や知人間でのトラブル

遺産分割と違って形見分けは、参加する人間の範囲が広がっています。このために家族だけではなく親戚や知人も対象になってくるのですが、当然のように人が増える分は厄介事も起こりやすくなるわけです。

自分が欲しいと思っていたものを他の人に譲ってしまったり、不要と判断して処分してしまったと言うことで、文句を付けられる場合もあります。

中には良くわからない間柄の人が、生前懇意にしていたと言うことで金目の物を欲しがったりすることもなくはありません。他にも色々な点で争いになりやすいので、専門家のサポートを受けておくと良いでしょう。

価値の高いものに関するトラブル

故人が資産家である場合のほか、生前コレクションをされており、大量の美術品や高価な品を集めていた場合トラブルになりやすいです。

やはり高価なものですから欲しいと考える方は多く、相続人の間はもちろんのこと、友人知人や他のコレクター、美術館・博物館までもが「譲ってほしい」と名乗り出るケースがあったりもします。

適切に管理を任せられる相手がいれば譲ってしまっても良いですが、複数の人間がいて揉めそうな時には、法律上の相続の決まりに従って分けてしまうのが無難です。

相続のルールは法的に裏付けされているものなので、適切に行われていれば例え裁判になっても相続人が有利です。

債権であったり契約があるなどの例外がある場合は別なものの、基本は遺産に関しては、故人や相続人が自由に処理できるのです。

形見分けでトラブルを起こさないためには?

形見分け トラブルを起こさない

色々なトラブルが生じる可能性があるので不安に感じることも多いのが形見分けです。しかし実際には法的なルールに則り、幾つかのポイントを押さえて実施することで、揉める可能性を低減することが可能です。

形見分けのトラブル対策1.財産として分配する

特に価値が高いものに関しては、相続財産として処理していくのが安全性が高い方法です。

元々形見分けは相続人による遺産分割で遺産を分配し、その後で衣服や趣味の品などを配っていくと言うものです。

そこで価値のある品物は相続財産として扱うことで、法律をもとに処理することができます。ただしこの場合でも相続権を持つ者の間でトラブルになる可能性はあるので気をつけて下さい。

遺産分割の方法や相続分の計算で揉めてしまった場合には、弁護士が役立ってくれます。場合によっては財産の隠匿にあたるような場合もあるので、予め専門家へ相談しておくのもおすすめです。

形見分けのトラブル対策2.お棺の中で供養する

故人が肌身はなさずに持っていたようなものは、葬儀の際にお棺に入れて一緒に仮装してもらい、供養してしまうのも悪くありません。

特に金銭的に価値がなくても、欲しがっている方が多いようなものは、あえてお棺に入れてしまうことで揉め事を回避できる場面もあります。

ただしお棺に入れることができる物品は限られていますので気をつけましょう。葬儀会社に何も言われなくても、火葬の際に悪影響が生じるものもあります。

例えばCDを入れると遺骨が黒くなったり、本・書籍もある程度の量を入れると燃焼に支障が生じかねません。他にも問題になりやすい物品は幾つかあるので、火葬の際のエチケットについてリサーチしておくと良いでしょう。

形見分けのトラブル対策3.専門家に鑑定してもらう

遺族間では価値が良くわからないコレクションがある場合には、専門家の鑑定を受けるのがおすすめです。

骨董品や古本の他に、ゲームやおもちゃと言ったホビーグッズを収集している方は多いですが、これらは興味がなかったり、知識が不足している時には正確に価値を把握するのは困難です。

よってその道のプロに鑑定を依頼して、価値を把握すればより公平に遺産分割・形見分けを行うことができることになります。

物によっては一見して価値がないものでも、実際には高価な品だったり学術的に勝ちがあるケースもありますので、安易に廃棄してしまわず、まずは鑑定士に相談してみましょう。

品物ごとの形見分けの適切な方法

品物 形見分け 方法

ここからは具体的に、形見分けの対象となる品物をどうのように分配していくのが好ましいか、確認していきます。

形見分けの対象になりやすい、時計や家具の他に宝石や貴金属などについて紹介していきます。

これらは比較的多数の方が所持しているため、逝去された後にどのように処分するかで悩むことも多い品々です。

分けていく時には所持品のリストを作成して、それに基づいて処分方法を検討しておくのがおすすめできます。

時計の好ましい処分方法について

時計は実用品のために人気が高く、形見分けの対象になることが多い品物です。手巻き式や機械式の時計は、修理やオーバーホールが必要になったりする場合があるので、それが注意点となります。分ける前にコンディションを確かめておくことが大切です。

家具の好ましい処分方法について

小型のものの場合は別ですが、割とサイズ・重量があるのが基本ですから、分ける際には注意を要します。運搬する場合の負担は誰が負うのかや、譲ったとしてきちんとスペースに収まるのかなどを確かめておきます。

宝石や貴金属の好ましい処分方法について。

これらは小型なのに割と金銭的な価値があります。トレンドや流行に沿う形で、リメイクしてから渡していくケースも増えてきたようです。思ったより価値があると贈与税の対象になってくるので、事前確認が大切です。

アクセサリー(小物)の好ましい処分方法について。

アクセサリーや小物類も日常的に利用できるものですから、形見分けの対象になることは多いです。ネクタイピンやカフスなども含まれてくるでしょう。よく使われていたものは割と汚れていたりするので、綺麗にしてから渡すようにします。

形見分けの品物がいらない場合はどうすれば?

今度は形見を分けてもらう側が、「それは要らない」と思った時の対策を見ていきます。場合によっては気持ちはありがたいけれど、物品自体は不要と感じるケースもあるはず。

そんな時には基本的に、丁寧にお断りするか、貰ってしまってからバレないように処理するのが選択肢でしょう。

まずお断りする際には「要りません」と直接的に告げると、相手に不快感を与える可能性があります。「他に適切な人がいると思いますので」としてみてはいかがでしょうか?

どうしても断りきれない場合は、貰ってしまってから廃棄したり、ものによっては現金に替えてしまうのも手段です。

形見分けを行う際の3つのマナー

形見分け マナー

形見分けを行う際のマナーとして、気をつけたいのは3つです。

  • 「目上の方に贈る時には気をつける」こと
  • 「壊れたものや相手に喜ばれないものは渡さない」こと
  • 「税金の問題に気をつける」こと

これらが大切となります。

目上の方には従来は形見分けをするのは失礼にあたりました。

昨今はこのような考え方は減ってきたものの、目上の方に譲る際には一言入れておきましょう。壊れ物や相手が不要と考えるものは、基本的には渡さないのがエチケットです。

なお税金については先述の通り、高価なものは贈与税の対象になりえるので、注意して下さい。

形見分けはトラブルを起こさずに行いましょう

形見分けのトラブルを防ぐためには、早い時期から遺産分割を行って準備を進めていくのがおすすめです。

引き受ける遺産を決めたら、その中で残しておくものと譲るもの、廃棄するものに分別していきます。最初は廃棄するものを選んで処分していくと、整理しやすいです。

あとに残った品々は、換金するか譲るか手元に置くかを判断していきます。なお形見分けをする際には「いつやるか」を知らせないほうが無難です。

時期を決めると色々な人が殺到してくる可能性があるためです。後は事前に専門家の意見を聞いたり、遺品整理業者のサポートを受けるのも役立ちます。

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